東京に大地震が起こったら

 小学校1〜4年の担任の先生がよく話していたことなのだが、「関東大震災のときに東京に居た」「人が逃げるのと反対の方向に逃げた」「人と同じことしていたら死んでしまう」その先生の専門は美術で、また、山男だった。当時(昭和30年代)としては珍しくスキーが趣味だった。だから、冬休み冬山でスキーをしていた。

 正月の2日、登校日で全員が校庭に整列、日の丸を掲揚して、君が代を歌う。そして、全員に紅白の饅頭が配られた。しかし、担任は欠席、で、元軍人の習字の先生か代行した。その習字の先生「ぼくはあの先生の真似は出来ません」

 関東大震災の惨状を上野の山の上から見ていた人の話を聞いたことがある。

 あちこちに火の手が上がってね。上昇気流が出来るから物が風で集められて、それが燃えながら上昇する、火柱が出来るんだ。7本くらい見えた。ある程度上ると下が真空になって、その火柱が倒れる、それで、また、燃える場所が広がるんだ。今、高層建築が出来てるけど、あれ、煙突になるよ。よく燃えるだろうな〜。

 地下鉄や貯水溝などをたくさん作って、風通しが良くなっている。

 私の感想だが、東京は今、大きな火葬場の窯になっている。首都機能移転という計画で東京を分散しようと計画されたときもあったのだが、元湘南ボーイの想像力の乏しい老人が東京を生き地獄の舞台として固定してしまった。

 自分の安全は自分で守るべきである。3万人の自殺を問題にする人たちがいるが、もし、大地震があれば300万人は即死する。

 火山列島の宿命で誰も気にしていない。